歎異抄を深く味わうには
「歎異抄」全18章の中で、多くの人が関心を示すのは1章から10章です。
一度は耳にしたことのある「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」は3章の冒頭にあります。
前半の10章は、親鸞聖人が仰ったお言葉がそのまま書かれています。親鸞聖人のお言葉には、摩訶不思議な魅力があり、「本当にこんなことを親鸞聖人は仰ったのか」と驚くところもあり、読む人の心に残ります。
歎異抄はカミソリ聖教ともいわれ、親鸞聖人の教えをよく理解している人が読むと、汲めども尽くせぬ魅力のとりことなりますが、よく理解していない人が読むと、カミソリでケガをするように、誤解するところが少なくありません。
歎異抄を深く味わうことができれば、
「人間は善人か悪人か」
「幸せとは何か」
「人間関係の悩みにどう向き合えばよいか」
「残された人生、何をすれば満足できるか」
「悔いのない人生にするにはどうすればよいか」
「生まれてこなければよかったではなく、生まれてきてよかったとするには」
「不安の尽きない人生をどう生きるか」
普遍的なテーマについて、現代の私たちにも通じるメッセージを
親鸞聖人から受け取ることができることでしょう。